NFメータ
概要
無線の受信機やアンプなどの雑音指数 (Noise Figure , NF)を測定する測定機です。
雑音指数NFとは、入力側のS/Nに対して、出力側のS/Nがどれだけ劣化するかを示ものです。
使用するノイズソースに合わせてENRの設定や測定データをパソコンで記録することができます。
使用するノイズソースは矢口氏制作の
雑音君
を利用しています。
ハードウェア仕様
- PIC16F819を使用。
- ノイズソースのON/OFFを繰り返して、受信機のNFを測定する。
- NFの値は1回の測定値と、移動平均値を表示。
- 使用するノイズソースに合わせてENRの設定ができ、電源を切っても記憶しています。
- RS232Cでパソコンと接続し測定データをパソコンで記録することが可能。
設定は「9600bps、8bit、ストップビット1bit、パリ無し、フロー制御も無し」です。
- 電源は6V以上であればOK。006P電池を内蔵すればACアダプター無しで動きます。
使用方法
●メインメニュー[電源投入時]
電源投入時などLCDにはメインメニューが表示されます。
+ーーーーーーーーーーーーーーーー+
|** Main MENU ** |
|Run Measure |
+ーーーーーーーーーーーーーーーー+
ここでSW1(count_up)またはSW2(select)を押すと、2行目が変わります。
SW0(set)を押すと、選択したメニューが実行されます。
●Run Measure(NFの測定)
NFの測定を開始します。
SW0(set)を押すと、現在設定されているENRを1秒間表示した後NFの測定を開始します。
測定中は、次のような表示になります。
+ーーーーーーーーーーーーーーーー+
|ON:xxxxxE XXX.XX|
|OF:xxxxxE XXX.XX|
+ーーーーーーーーーーーーーーーー+
測定中に、SW0(set)を押すと、メインメニューに戻ります。
表示の説明
- 1行目左側(ON:xxxxxEの部分)
- ノイズソースONの時の電力測定値
測定中にADの測定範囲を超えた物がある場合、数字の最後にEが表示されます。
- 1行目右側(XXX.XXの部分)
- 1度の測定でのNF値
- 2行目左側(OF:xxxxxEの部分)
- ノイズソースOFFの時の電力測定値
測定中にADの測定範囲を超えた物がある場合、数字の最後にEが表示されます。
- 2行目右側(XXX.XXの部分)
- 最新の16回分のNFの移動平均値。
●Set ENR(ENRの設定)
使用するノイズソースのENRを設定します。
+ーーーーーーーーーーーーーーーー+
| ENR = 1*.* |
| |
+ーーーーーーーーーーーーーーーー+
SW1(count_up)を押すと、カーソルのある数字を変更できます。
SW2(select)を押すと、カーソルを移動します。
SW0(set)を押すと、設定したENRを保存して、メインメニューに戻ります。
●PNFM Version *.*(バージョン表示)
NFメータのバージョンを表示します。
NFの計算方法
NFメータでは、次のようにして、NFを計算しています。
- ノイズソースONの状態での電力(Pon)を測定
- 約6kHzで8kのサンプリング(10bitAD変換)を行う。
- AD変換した値を二乗して、全て足し合わせる。(電力を計算)
- ノイズソースOFFの状態での電力(Poff)を測定
測定方法はPonと同じ
- NFを計算
NF=(α)/(A-1) ただし、
- A = Pon / Poff
- α=10^(ENR/10)
- NFの移動平均の計算
計算したNFを最新の16個分だけ保存し、平均を計算する。
資料
お約束事ですが、NFメータ の使用による結果については作者は一切責任を負わないものとします。
自己責任でご利用下さい。
お問い合わせは:山本道成までどうぞ。